ナラ材で作られた、引き出しが6杯の小引き出しです。

引き出しの正面の板には、ナラ材の特徴的な「虎斑（とらふ）」模様が、くっきり現われていて（特に2～5段目に見られる、虎の毛の模様のようなシマ柄です）、とても味わい深いです。

本体の板の接合は、「あられ組み」という組み手が使われています。

両側の板と、天面の板のジョイント部を見ると、細かいブロック状の模様のように見える、この部分が、あられ組みです。

接合する板の端を、それぞれ細かく凸凹にカットして、噛み合うようにジョイントすると、デザイン的にも面白いでのすが、それだけでなく、強固に接合できて、板の反りなど、狂いを抑える効果もあるのです。ひと手間かけている仕事だなぁ…と思います。

引き出しのサイズは、昔のサイズです。つまり、残念ながらA4サイズの用紙は、ちょっと大きくて、納まりませんが、小物類、こまごまとした道具類などを、分類・収納するに便利そうです。

引き出しに付いている、取っ手や品名差しは、真鍮で、深みのある色に変化していて、いい感じです。

 ●サイズ（若干の誤差はご理解ください）

高さ　470㍉、幅　286㍉、奥行き　318㍉+取っ手約7㍉ 

○引き出しの内部の寸法

【1～5段目】　深さ　50㍉、幅　253㍉、奥行き　290㍉

【6段目】　深さ　60㍉、幅・奥行きは、他と同じです。

●使用上、問題はないのですが気になるところ

●天面の板が、真ん中のあたりで、少し割れて、細い隙間ができています。年月を経て、木が乾燥したことによるものかと考えられます。構造上、問題はないので、そのままにしています。