ラワンの無垢板で作られた、少し小さめのキャビネットです。

本体の角を見ると、「あられ組み」で接合されているのが分かります。

「あられ組み」とは、板の接合部に、たくさんの凸凹を刻み、釘を使わず、互い違いに木と木を差し込んで固定する日本の伝統的な接合方法です。無垢の板は、家具になっても呼吸していて、伸び縮みや、反りが出てしまいますが、木と木が交互に噛み合わさることで、お互いの動きを抑え合っています。また、釘やネジは、ゆくゆくは錆びたり、ゆるんだりしてしまいますが、このような接合方法は、強固で頑丈なのです。

引き違い戸は、モールのピッチが24ミリと、よく見る12ミリのピッチのものより幅の広いモールガラスで、ちょっと珍しいです。

モールガラスは、中のものを「見えるけど、はっきり見せない」微妙な感じで人気ですね。

元々の塗装面が傷んでいたので、剥離した後、オイル塗装を施しました（塗装の作業のことは、ブログに載せています）。落ち着いたダークブラウンのキャビネットは、昔からそこにあったかのように、馴染んでくれそうです。

 ●サイズ（多少の誤差はご理解ください）

高さ　405㍉、幅　760㍉、奥行き　305㍉

引き出しの内寸法：深さ　80㍉、幅　87㍉、奥行き　200㍉

棚の内寸法：

【向かって左側】1段目：高さ　110㍉、幅　361㍉、奥行き　150㍉

 　 2段目：高さ　140㍉、幅　361㍉、奥行き　255㍉　

     3段目：高さ　92㍉、幅　250㍉、奥行き　270㍉

【向かって右側】幅は全て361㍉

　  1段目：高さ　127㍉、奥行き　150㍉

　  2段目：高さ　107㍉、奥行き　225㍉

　  3段目：高さ　65㍉、奥行き　225㍉

      4段目：高さ　35㍉、奥行き　270㍉

重さ　約12㎏

●使用上、問題はないのですが、気になるところ 

• 棚板の表面には、長年使用されてきたことにより、変色、シミがあちこちに見られます。（写真をご覧ください）
• 棚板は、固定されています。