奈良と薬の関わりは深く、日本書紀には、推古天皇が 現在の宇陀地方で、薬狩りをされたという記述があるそうです。
昔から、寺院が薬と深い関わりを持っていて、中国から医薬術や薬を輸入し、民衆を病から救済していました。また、いくつかの寺院ではそれぞれ秘伝の処方による薬が作られ、施薬が行われていたそうです。
しかし、薬は高価なもの、一般には手の届きにくいものであるため、中国から高価な生薬を輸入する一方で、国内に自生する植物を活用できないか、有用な薬用植物の採取、栽培が試みられたそうです。
江戸時代中期には、大和の名薬として、「米田の三光丸」「藤井の陀羅尼助」「中嶋の蘇命散」が名を馳せていて、大和の薬といえは、配置売薬というスタイルが主流でした。全国的に有名な「富山の薬売り」に次ぐ規模だったそうです。【奈良県ホームページより、一部抜粋】
袋入りの薬(5種)は、いずれも奈良県橿原市の「増田製薬株式会社」さんの薬です。現在販売されている薬の中にも、ほぼ同じデザインのパッケージのものもあり、びっくりです。(外袋が箱になっていたり、ロゴマークの「鯛印」が、ちょっと可愛く簡略化されたデザインになっていたりと、少し変化しています)
小さな箱に入った、小瓶の錠剤は、別のもので、箱には「東京市麹町区有楽町1丁目」と印刷されていることから、70年以上は前の頭痛薬のようです。(東京市は、明治22年から昭和18年まで、旧東京府の東部に存在していた市です)
とにかく古いお薬ですので、服用はお控えくださいませ。
※ 外袋に一部、虫食い穴や破れがあります。(写真をご参照ください)内部の小袋は、厚手の紙で作られているため、破損はありません。
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