糸の色の名前が手書きで書かれているのが、何とも言えないレトロな味わいの糸入れ棚（糸ケース）です。

硬くて、そのため、ずっしりとした重みのある樫の木で作られています。

糸メーカーからの支給の糸入れ棚ではなく、お店のオリジナルで作られた収納棚です。

昭和初期、もしくはそれ以前のものだそうです。

お客さんが糸を選んで取りだす側には、透明ガラスが入っていて、反対側は、お店の方が糸を補充したりするためでしょうか?両側から、引き出すことができます。

引き出しの底板が、傷んでいたので、全て取り替えました。元々の底板には、糸を整列させるために、ごく小さな仕切りが付いていましたが（下の写真参照）、敢えて取り付けていません。

黒いつまみの中ほどに、グリーンの欠片が埋め込まれていて、さりげなく色を添えています。1段目と2段目のつまみに欠けがあり、特に、2段目のつまみは、アクセントのグリーンの欠片が取れてしまっています。

引き出しを閉めても、中のものを見せることができる収納棚。

どんなものを仕舞っておこうか、ワクワクします。

 ●サイズ（多少の誤差はご理解ください）

高さ　435㍉、幅　350㍉、奥行き　220㍉+つまみ15㍉

引き出しの内寸法：深さ　47㍉、幅　307㍉、奥行き　200㍉

重さ　約5㎏

●使用上、問題はないのですが、気になるところ 

• 本体の側板に、過去に割れて補修した個所があります。接着の強度は、現在も保たれていて問題はないので、そのままにしています。（写真参照）
• 頑丈に作られていますが、寸法などは、ちょっと大雑把（?）な感じです。引き出しを収納した状態で、前後とも、少し本体から出てしまいます。また、引き出しを出し入れする際、本体の側板の反り（無垢板で作られているので仕方がないことですが）や、引き出しの板の反りなどで、時々、少し引っかかるような個所があります。しかし、引き出しの動かし方で、スムーズに開閉することができます。