かなり年数の経った、スツール。
木部の脚は、小さなキズはあるものの、しっかりしています。
でも、シートは、限界を超えているようです。
擦り切れているし、変色(退色)しているし、何十年と経過したため、少し引っ張ると、紙のように破れるくらいもろくなっています。
ボロボロに見えますが、張り替えると、見違える姿になります!
まずは、古いシートを取り除くために、シートを留めているイス鋲や、釘類を全て外します。
ニッパーなどを使って、ひとつひとつ、外します。
錆びた釘や、イス鋲は、もろくなっているので、頭を切ってしまって、軸の部分が残ってしまわないように、丁寧に取ります。
イス鋲は、シートの色に合わせた色だったのですが、完全に錆びてしまって、全く何色だったかのか分からない状態です。
シートの布地を取り去ると、中のクッション材に藁が使われていました。
それも取ってしまうと、シートの縁に、藁を布地でくるんで、1周ぐるりと取り付けた「土手」と呼ばれるものが現れました。
綿や藁、スポンジだけでは、長い間使用すると、形が崩れてしまいます。土手があると、形を維持し、耐久性も増すのです。
昔は、束ねた藁を使って、土手を作っていましたが、今は、硬質のスポンジや、ゴムなどを使います。
今回は、藁の土手が、とてもしっかりしているので、そのまま使うことにしました。
中のクッション材は、新しいものと交換します。
藁の代わりに、椰子ファイバーと、やわらかいウレタンスポンジを使いました。
木部の脚の部分も、塗装の補修をして、リフレッシュしました。
座った時に、足が当たったり、机やテーブルとぶつかって傷ついたり、そんな小さなキズなども目立たなくなりました。
そして、新しい生地に張り替えると、本当に見違えたでしょう?
これで、再びスツールとして、お役に立つことができます。