足に馴染んでくる奈良産の雪駄ーDESIGN SETTA SANGO@三郷町

 

奈良県の三郷町は、100年以上の歴史を持つ、草履・雪駄の産地です。最盛期には、全国の8割が生産されていたそうです。


長い歴史の中で培われた、職人さんの技術をもとに、「鼻緒」に馴染みのない世代にも親しんでもらえるよう、「雪駄」を「design setta」として、地元の和装履物メーカーの「侘寂び屋(わさびや)」さんが、再びデザインした新しい履物として展開されています。


先日、初めて1足手に入れて、その心地よさにびっくりです。



「雪駄(せった)」とは、和装履物・草履の中でも、地面と接する底の部分に、獣皮をはり、湿っているところでも湿気が通らず、底が傷まない履物として、江戸を中心に愛用されてきたそうです。



現代の雪駄の底は、獣の皮を…という訳にはいきませんので、外履き、内履きのどちらにも適した、クッション性と軽さのあるEVAが使われています。


ほど良い弾力で、とても歩きやすいです。

鼻緒の生地は、ヨーロッパのヴィンテージの生地だそうです。


こちらも、もちろんヴィンテージ生地なんですが、紳士物のスーツになる筈の生地だったとか。

どんな事情か、途中までスーツに縫製されていたものを活用されたそうで、そんな生地にまつわるお話も、とても興味深いです。


その鼻緒が、通常よりちょっと太く作られているので、生地の柄も可愛らしく見えます。デザイン性だけでなく、太く作られていることで、やわらかく、痛みのない鼻緒になっているのです。


鼻緒の柔らかさも驚きでしたが、履いてみて、脚の裏が感じる気持ちよさにびっくり!


こちらの雪駄の表面の布は、コーヒー豆の麻袋を再利用されているそうです。給水性があって、汗のかきやすい時期も、気持ち良いです。


洋服にも合う、「design setta」。

暑い夏には、手放せないアイテムになりました。


■雪駄の紹介など、「侘寂び屋」さんのサイトを一部引用させていただきました。侘寂び屋さんのサイトでは、雪駄の通信販売もされています。