ガラスカッターでガラスを切る

 

 

レトロなキャビネットには、扉にガラスが入っているものがよくあります。

元々のガラスが割れずにいてくれると、とてもありがたいんですが、何十年と経過する間に、割れてしまうこともあります。
残念ですが、形あるものが壊れるのは、仕方ないですよね。
そんな時は、もちろん交換します。
こちらのキャビネットの引き戸のガラスも、新しく入れ替えました。

 

 

 

元々は、解体する古い住宅の建具に使われていた、昭和レトロガラスでした。

仕入れの段階で、レトロ家具のガラスが割れてしまっていることもあるため、昔のレトロガラスは、機会があれば譲っていただくように心がけているんです。

 

 

今回の引き戸用に使うガラスは、こちら。

昭和44年に日本板硝子から発表された「古都」という名前の型板ガラスです。
では、このガラスを、引き戸に合うサイズにカットします。

 

 

 

 

必要なものは、ガラスカッター(中)、定規(左)、くいきり(右・切れ端が大きい時は、手で割りますので、なくても大丈夫)、ミシンオイル(灯油でも可)です。

 

 

 

まず、カットするサイズを測ります。

線は引かないでもいいですが、引いておくと安心です。(この線は、カットした後、ベンジンなどで消します)

 

 

ガラスカッターは、オイル式のローラーカッターです。ホームセンターにも売っていて、どなたでも簡単にガラスがカットできます。

カッターのおしりの方のネジを外して、ミシンオイルを入れておきます。
ネジを元どおりにとりつけますが、このネジは、使う時は少し緩めて使います。
初めて使う時などは、鉛筆のように持って、新聞紙などにオイルの細いラインが書けるまで、カッターの先のローラーを転がしておきます。
あとは、定規に添って、線を引くように一気にガラスに筋をつけます。
この時、「チー」っという音がしてればOKです。
一回で筋を付けるのがコツです。
(直線の場合は、奥から手前に動かします。)

 

 

 

筋をつけた部分の裏側を、カッターのおしり部分のところで、軽く叩いて、亀裂を深めます。

 

 

 

 

あとは、筋の始まり部分を両手で挟んで、力を入れると…

(切れ端が小さくて、指に力が入らない時は、「くいきり」を使いますが、今回は指の力で割れました。)

 

 

 

パキッ!と、びっくりするほど簡単に割れました。

 

 

 

うまくカットできて、びっくりです。(実は、初めてガラスをカットしました。もちろん、このガラスは本番なので、事前に別のガラスで練習はしましたが…)

切り口も、比較的きれいです。
仕上げは、砥石でこすると、まっすぐ滑らかにすることができます。
使った後のカッターは、ネジを締めておけば、オイルが漏れることはありません。
今回は、直線をカットしましたが、曲線も切れるそうなので、挑戦したくなりました。
それぐらい、パキッ!と割れた瞬間は、気持ちいいんです。