木のスプーン&フォークを作ってみた

自分で作れる「木のスポーク(=スプーン&フォーク)」のキットを、ひつじ屋のオンラインショップで取り扱いさせていただくことになりました。


山ガールであり、クラフトガールでもある「KITO KITOさん」の手作りキットです。


キットの中身は、

  1. 大まかにカットされたスポーク 1個
  2. 彫刻刀(丸刀、平刀、切出刀、小丸刀、三角刀、各1本)
  3. 紙ヤスリ(#120、#240、#400 各1枚)
  4. ウォールナッツオイル 6ml
  5. スポークの作り方の説明書

が入っているので、すぐに、作り始めることができます。



早速、ワタクシ、ひつじ屋も挑戦してみました!


まず、スプーン側からスタートです。


丸刀、小丸刀を使って、すくう部分(凹んだ部分)を彫り彫り…。


スポークの材料は、ホワイトオークという、家具にも使われる堅い木ですので、彫るのは力が要ります。

堅いので、少しずつしか彫れません。

でも、堅い木で作ると、丈夫で長持します。



普段あまり使わない指や、手首などが、ちょっと痛くなってきますが(休憩をはさんでくださいね)、1時間近く頑張ると、ちょっとスプーンらしく、匙の部分が彫れてきました!



真中の持ち手の部分は、平刀や、切出刀で、鉛筆を削るような感じで、角を取っていきます。



スプーンの裏側も、平刀と、切出刀で、少しずつ削って、丸く形を整えていきます。



こちら側は、唇や舌に触れるので、滑らかな曲線にしたいと思いました。




スプーンの形が、あらかたできたところで、次は、フォークに取り掛かりました。



平べったい状態なんですが、フォーク側でもすくったりできるように、ちょっとカーブさせたいと思いました。


ですので、まずは、丸刀を使って、スプーンの匙の部分を作るように、彫ってみました。



ちょっとカーブさせたのが、分かるでしょうか?


フォークの裏面は、まだ削っていないので、平らなんですが、こちらも、ちょっと丸く削ります。



裏面と表面、両面を、ちょっとカーブするように削ってみました。(分かりづらい写真で、すみません)



ここからは、フォークの歯を、切出刀などで削っていきます。


先をとがらせないと、これでは、まだ、食べ物を突き刺すのは難しいですからね。




木の木目には、削りやすい方向(順目・ならいめ)と、削りにくい方向(逆目・さかめ)があります。


逆目で削ると、引っかかったり、裂けていったり…。削りにくいので、刃物を入れた時に、「あれっ!?」と気付くと思います。

逆目では、無理に削らず、手を止めて、削った方向とは反対の方向から、少しずつ削るとうまく削れます。


堅い木なので、一気にたくさん彫ったり、削ったりはできません。少しずつ、少しずつ、出来上がりをイメージしながら、休憩しながら、ゆっくりいきましょう。





あまり、一か所ばかりを削るのではなく、8割ぐらいできたかな?というところで、別の個所を削っていって、最後に、全体を見ながら、細かいところを仕上げていくのがコツです。


彫りすぎ、削りすぎは、戻すことはできないので…。


こんな風に、まだ表面は、彫刻刀の跡がくっきりしていて、デコボコしていますが、あとは、微調整のレベルで削って、整えていきます。



といっても、そこは手作りのいいところで、多少のデコボコは、自分で作った証しです。


あとは、紙ヤスリで、仕上げです!


紙ヤスリは、番号が大きくなるほど、目が細かく、仕上げに使います。

ですので、まずは、#120の紙ヤスリで、小さな角を取ったり、彫刻刀では、滑らかにすることができなかった面などの形を整えます。


#240→#400と、ひたすら磨いていくと、滑らかな曲線になり、木の毛羽立ちもとれて、つるつるしてきます。


#400の仕上げ用の紙ヤスリは、半分くらいちぎって、残しておいて、最後の仕上げに使います。


ひと通り、#400までヤスリがけをしたら、水に浸けて、そして、乾かして、#400で磨きます。


これを2回ぐらい繰り返すと、水に浸けても、表面が毛羽立たなくなり、ツルツルするようになります。

ここまできたら、あと、もう一息です!



さあ、仕上げです!

よく乾燥させた後、付属のウォールナッツオイルを、布に垂らして、スポークに塗り込み、しみ込ませます。


《残ったウォールナッツオイルは、日常のメンテナンスにお使いください。スポークを使っていると、油分が抜けていくので、また、オイルを塗り込んであげると、長持ちします。付属のウォールナッツオイルがなくなりましたら、オリーブオイルやサラダ油でお手入れしてください》



オイルを塗ると、濡れたような色(濡れ色)になって、完成間近なんだと、ワクワクします。


乾燥した木に、オイルはどんどんしみ込んでいくので、何度も塗って、よくしみ込ませてください。


そのまま、一晩置いておいて、翌日、余分なオイルを拭き取れば出来上がりです。



自分の手で、彫って、削って作ったスポークは、ちょっとデコボコしていたり、形が均等でなかったり…。でも、それがいいんですよね。


彫る作業では、腕や指が、ちょっと疲れます。(ムリはしないで、休憩したり、何日かに分けて作業をしてくださいね)でも、がんばった分、とても愛着のある1本が出来上がりますよ。



ハイキングや、ランチのお供に、自分好みのMyスポーク、作ってみませんか?