ウレタンフォームを切る



椅子のクッション材として使っている、ウレタンフォームは、とても柔らかい素材です。


柔らかいので、普通のはさみやカッターで充分、切ることができます。


でも、ウレタンフォームは、柔らかくて変形しやすく、摩擦抵抗が大きいため、切りにくい素材なんです。


ちょっと切れ味の悪いカッターナイフで、切ろうとすると、切れずに凹んで変形してしまいます。そのまま、無理に切ろうとすると、刃がウレタンに挟まれて身動きが取れなくなります。


切れ味は、カッター刃を頻繁に交換することで確保します。


そして、摩擦抵抗を小さくするために、シリコンスプレーを使います。


シリコンスプレーは、素材の表面に、シリコンの被膜を作って、滑りをよくする潤滑スプレーです。溶剤を使っていないので、金属だけでなく、ゴム、プラスチック、紙、木材など、様々な物に使える優れものです。


シリコンスプレーを、カッターの刃に、シュッとスプレーして、ウレタンフォームが変形しないように、そーっと刃を動かすと、気持ちいいくらい、スーッと切れます。


切り進めるほどに、シリコンの被膜がなくなって、摩擦抵抗が戻ってくるので、何度もスプレーをし直して、ゆっくり切っていきます。





切る時は、カッターの刃、全体を使って切っていきます。


ウレタンフォームを切っていると、すぐにカッターの切れ味が悪くなります。そんな時は、迷わず、新しい刃に交換します。

切れ味の悪い刃で、強引に切ると、ウレタンフォームが変形し、切り口は凸凹になってしまいます。


ウレタンフォームを切る時に、カッターの刃をどんどん交換すると、もったいないと感じられますが、ウレタンが切りにくくなるだけで、紙を切ったり、鉛筆を削ったりするには、充分使えますので、捨てたりはしません!



ウレタンフォームを、スポンジケーキのように丸く切った後は・・・


ミシンの出番です。