
明治期から昭和の中期ぐらいまで、石油やガスに取って代わられるまで、石炭ストーブが使われていました。
その燃料である石炭を運ぶための、ちょっと平べったい形のバケツが、石炭バケツです。
バケツをぶら下げるようにして持つ、持ち手とは別に、お尻の方に取っ手のようなものが付いています。

側面にメーカーのラベルがあります。
飛び跳ねる兎と星の絵がトレードマークのようです。
汚れて見えにくくなっていますが、ラベルの下に「UEDASEISAKUSHO.CO」と印刷されていました。
どちらの「ウエダ製作所」さんかは、まだ不明なのですが、日本製であることは確かです。
大きさは、外寸で、高さ205㍉、全長455㍉、幅330㍉です。(一番大きいところで測ってみました。)
古いモノですので、錆びていたり、塗装が剥がれていたり、変形・凹み・歪みがところどころに見られます。
でも、一朝一夕では作りだせない、この味わいがたまりませんよね。
世代によっては、昔、実際に使っておられて、懐かしさを感じられる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そして、もうひとつ。
使い込まれて、いい感じに鈍く光る、消防ホースの筒先です。
本体は銅で、両端は真鍮で作られています。
全長610㍉で存在感は充分です。