古い足踏みミシンが3台、使われなくなって長い間、それぞれお宅で眠っていました。
どれも、昔、おばあちゃんが愛用されていたミシンだそうです。
壊れている訳ではなく、長い間動いていないので、油が切れて、埃と油が固まって動かなくなっている状態です。
ミシンの専門家ではないですが、外せるところは外して、掃除をし、注油して、再び動くようになりました!

消耗品である、革ベルトは、ボロボロだったり、既に取り外されて無かったり、とにかく、新しいベルトに交換します。
足踏みミシンの革ベルトは、今でも、普通に販売されています。
今回メンテナンスをした、3台のミシンは、どれも家庭用の足踏みミシンですので、ベルトも「家庭用」を購入しました。
(工業用、職業用とは、太さや長さが違います)
まず、新しい革ベルトを、事前に伸ばしておきます。
足踏みミシンを使い続けると、ベルトが伸びてくるので、あらかじめ伸ばしておくといいです。
ベルトの両端を持って、まるで縄跳びを飛ぶような格好で、足でベルトを踏み、伸ばします。

ミシン本体に、ベルトをかけます。
「はずみ車」の横の溝が、ベルトのかかる位置です。

脚の「ベルト車」と呼ばれる車輪のような輪の前後に、小さなリングが、それぞれあります。
そこにもベルトを通します。

ベルトの両端を合わせて、余分なベルトをカットします。(カットするのは、針金のついていない方の端です)
指で少し引っ張るぐらいで合わせます。
カットしたベルトの端を1㎝ぐらい、ペンチで平らに潰します。(赤くつやつやしている面が上になるように潰してください。)
丸いベルトの中心に、穴を開けやすくするためです。
ペンチで潰したベルトに、目打ちやキリで穴を開けます。
革ベルトは硬いので、金槌などで叩いて開けてください。穴は貫通させますので、テーブルにキズがつかないよう、いらない板の上などで作業をしてください。
穴を開けたのと反対側の端に付いている針金を穴に通します。
飛び出ている針金をペンチで潰して、出来上がりです。

ミシンを動かしてみて、ベルトが滑って空回りする場合は、ベルトが長いです。
針金を外して、先程の要領で、ベルトをカットして調節してください。
また、ミシンを使い続けるうちに、次第にベルトが伸びてくることがあります。
そんな時も、同じようにベルトを少しカットして、調節することで、同じ革ベルトを長く使い続けます。
ベルトの調節や、ミシン本体に油を注したり、ちょこっと世話のかかる足踏みミシンですが、手をかければかけるだけ、長く使えるマシーンです。
低速でもパワーがあって、薄いものから厚い生地まで縫えて、自分のリズムで縫い進めます。
カタカタ、カタカタ・・・♪
足踏みミシンの音が、なんとも言えない癒やしの音です。
縫うことが「楽しい」足踏みミシン、ハンドメイドが趣味の方に、人気が出てきているのも納得です。