
レトロな家具の中でも、根強い人気のくさび式の本棚。
側面に突き出た、ダッフルコートのトグルのようなくさびが、レトロかわいいですよね。
くさび棚は、両方の 側板に穴を開けて、棚板を突き通し、くさびを差し込んで、しっかりと固定する構造です。
組み立てに、ネジや釘は一切使っていません。ですので、くさびを抜くと、バラバラの板に分解できるんです。
ちょっと面白い構造ですよね。
ひつじ屋では、くさび棚をお送りする際、特に問題のない場合は、分解してお送りしています。(分解してお送りする方が、小さくなるので、送料もお得で
す)
ということは、お客さまに組み立てていただくことになりますので、ご購入の参考に、組み立て方をお伝えしておきますね。

組み立てる前に、準備をします。
板を並べたりと、結構広い空間が必要になります。
床がフローリングの場合は、床や、組み立てる家具が傷付く事がありますので、毛布などの上で行ってください。
まず、必要な部材を並べます。
片側の側板に対して、棚板を順番に並べておくと、作業が進めやすいです。
一番上の棚板に付ける飾りの背面の板や、一番下の棚板の下に付ける巾木も忘れずに並べてくださいね。

家具の穴は、手作業で加工されているので、ちょっとバラツキがあって、棚板の位置が決まっていることがあります。
製作時にシルシがつけられていることもありますが、消えていたり、わからなくなっている場合は、ひつじ屋でシルシを付け直しています。
組み立てると見えなくなるとこや、目立たないところに、こんな風にシルシを付けています。
この場合は、同じ番号のところに棚板を合わせてください。

部材が揃ったら、片側の側板に、棚板を突き刺していきます。
前後や、裏表を間違わないように、注意です。
側板と棚板を直角にしないと、穴に突き刺しにくいと思います。
ゆっくりと、少しずつ差し込んでください。

ようやく、本棚の形らしくなってきましたが、側板に棚板を突き刺しただけですので、これから、しっかりと部材を取り付けていきます。
ここで、「くさび」の登場です!!
くさびの形は、こんな感じで、斜めになっています。
部材同士を留め付ける穴に、細い方から差し込むと、差し込むほど、くさびが太くなっていくので、だんだん締まってきます。
ネジや釘を一切使わなくても、これでしっかりするんですね。
ご注意ください!!
くさびは、強く打ち込みすぎると、棚板を割ってしまう恐れがあるので、ほどほどに、でも、しっかりと差し込んでください。

くさびを差し込むために、一旦、起こします。
側板に棚板が突き刺さっただけの状態ですが、両方の側板を持って、起こすことができます。
(もちろん、側板が外れないように、意識しながら立ててくださいね。)
昔の家具は、手で加工することが多いので、開けられた穴などは、微妙に大きさが違っていたりします。
一つ一つ、手作りの「くさび」も同じで、よく見ると、太さや斜めの角度が違っています。
そのため、穴によっては、くさびが緩いところ、キツすぎるところなど、いろいろです。
まずは、全てのくさびを、穴に軽く差し込んでみてください。
緩すぎるところ、キツすぎるところのくさびを入れ替えたりして、くさびの位置を探ってくださいね。
全てのくさびの位置が決まったら、指でギュッと差し込んでみてください。
(小さい本棚などは、これでしっかりする場合もあります。)
指の力だけでは、まだ、グラグラしていると思われますので、ハンマーでもうちょっと打ち込みます。
強い力でガンガン叩くと、棚板の穴が割れてしまいますので、少しずつ、少しずつ、軽く「コン、コン」と打ち込んでください。
くさび棚は、くさびで留めているという構造上、どうしても、箱が少し横揺れします。構造上、仕方のないことですので、ご理解ください。
組み立ての際に、くさびをしっかりと差し込むこと(適度にしっかりと!です。打ち込み過ぎは、板が破損します)と、棚に乗せるものの重量で安定します。

しっかりと差し込んだくさびは、指の力では抜けません。
分解する際に、くさびを抜く時は、打ち込んだときに使った木片を下から当てて、ハンマーなどで軽く叩くと、少しずつ動いて抜くことができます。
※くさびを打ち込むのにお使いいただくための木片は、商品をお送りする際に、一緒にお送りします。
木片を使うのは、くさびの小さな面をが直接ハンマーで打ちにくいことと、打ちそこねて、側板を傷つけてしまう恐れがあるためです。
また、ハンマーがない場合、この木片を側板に滑らすように動かして、くさびの頭をコンコンと叩くことで、打ち込むこともできます。
くさび棚の組み立てのハードルは、下がったでしょうか?
わかりにくいことがありましたら、お気軽にお問い合わせくださいね。